2017年07月18日

「臆病であれ」

 私の好きな言葉の中に「臆病であれ」というものがあります。これは、ある左官職人が仕事をする上で大切にしている流儀です。気温や湿度に左右される繊細な仕事柄がゆえ、決して油断は許されません。「自信を現場に持ち込むな。臆病者こそ、大きな仕事が出来る」という意識を常に持ち続けることが、最悪のあらゆる事態を想定することに繋がっているのだそうです。
 これまで私は、試合等を迎える際には自信に満ちあふれていなければならない、と思い込んでいたのですが、この言葉に出会ったことで、「一流」と言われる人でも目の前の仕事に対して臆病になっている、臆病になることは決して悪いことではないのではないか、と勇気づけられました。
 現在大学はテスト期間に入っており、部員たちは学生の本分である勉学により一層集中し取り組んでいます。直近の試合もなく、春シーズンほどの慌ただしさはありませんが、この春をじっくりと振り返り、来る秋シーズンで何をしたいのか、そのためには何をしなければならないのか、等を見つめ直す大切な時期です。つまり、7月をいかに過ごすかが個人としてもチームとしても秋シーズンの結果を決めると言っても過言ではありません。
 与えられた時間は他大学の選手、社会人選手と何ら変わりません。そう考えれば考えるほど、「彼らはいまどんなことをしているのだろう」「果たして、今の取り組みで本当に勝てるのだろうか」という不安な思いが絶えず頭をよぎります。しかしこのような状況だからこそ、冒頭で紹介した「臆病であれ」という言葉を心に刻み、今できることを彼ら以上にやり抜くことが大切なのではないでしょうか。
 8月の練習開始まで残りわずかとなりました。8月に入れば時間があっという間に過ぎ去るだけでなく、自分自身をゆっくり見つめ直す時間等を確保することが困難になります。今一度、一人一人がチームを、パートを、自分自身を見つめ直してまいります。

2017年06月26日

「オオカミの群れ」

 先日、私の中学時代の恩師から「No.2理論―最も大切な成功法則」(西田文朗)という本を薦めていただきました。主な内容は組織におけるNo.2の重要性についてですが、その中に我々の春シーズンを振り返ったような、考えさせられる文面が記されていました。
 「オオカミの群れにもボスがいて、手強い相手と戦う時には見事な連携プレーを見せる。しかし、彼らは仲間に指示を出したり、落ち込んでいる仲間を勇気付けたりしない。これは、本能的な一体感があるがゆえである。人間は、このような本能的な連携プレーができないからこそ目標を掲げ、それを確実に、効果的に行うのである」
 春シーズンを終え、これまでの我々を見つめなおした時、まさにこの本における「オオカミの群れ」になってしまっていたのではないかと痛感しました。たただやみくもに練習するだけ。気持ち、気持ちと声を荒げて言うだけ。監督がパナソニック戦の試合後、「気持ちだけで試合に勝てるわけがない」とおっしゃった事が全てであったと思います。
 春シーズン、学生相手には勝利したものの、その勝利は次に繋がるものだったのだろうか。パナソニックの敗戦を心の底から悔やんでいる者がどれだけいるのだろうか。勝利と敗北から何を得たのか。
 自分たちは弱い。その分やらなければならないことは山積みです。しかし、何事もただやみくもにこなせばいいという訳ではないということを春シーズン通して感じました。自分たちが例年以上に弱いという事実を受け入れつつも、「何を、いつまでに、どのように達成するのか」と冷静に計画的に考える力、これこそが私自身を含めたチーム、特に4年生に足りていません。
 気持ちを発揮するための土台作りができるか否かは8月の練習開始までの期間にかかっています。もう一度、一人一人が自分自身を見つめなおし、「あとはやるだけ」という思いで8月を迎えられるよう取り組んでまいります。

2017年05月14日

自責と他責

 更新が遅くなり申し訳ありません。
 今回は、現在のチーム状況について書かせていただきます。
 先日、アシスタントコーチである島野さんから4年生に向けて、「自責と他責」という題目の文書をいただきました。その中に、現在のチーム状況を表したような一文がありました。
「今のあなたに、RBがファンブルするのも、LBがミスタックルするのも、キックが外れるのも、全て自分の責任だと言えますか?それが出来てこそ、本当の仲間、大人のチーム、日本一のチームになれると思っています。」
 この言葉を自分自身、チームに当てはめるとどうだろうか?私には思い当たる節があります。高校時代の最終戦、敗れたときに真っ先に沸き出た感情が、「あいつが」「お前が」という他責なものでありました。今回の島野さんの言葉を読んだうえで振り返ってみると、負けた時に他人の責任だと思っている時点で、負けるべくして負けたのではないか、また、「仲間のミスは俺のミス」と胸を張って言えないほどの取り組みであった自分に憤りを感じました。
 チームで起こる問題・課題・ミスに対して、何人が、どれだけ我が事のように考えて取り組んでいるのか。昨年から主力が多く抜ける分、上級生・下級生など関係なく、同じレベルでミスに対して要求しようと4年生で決めて取り組んできました。ただ、それは結果的に言いっ放しになっていたのではないか、ミスをした仲間に対して罵声を浴びせていただけではなかったか。「優しく接しなさい」という訳ではありません。生ぬるい優しさではなく、時には厳しくもある「仲間を思った指摘」が、我々のチームにはまだまだ足りていないのではないか、と思います。
 言いっぱなしで終わらせるのではなく、仲間が同じミス・問題を二度と起こさないよう練習に付き合う、何故そうなったかを一緒に考える。毎年言われていることですが、一部の人間だけが動いて変わることではありません。「おまえが」「あいつが」というような他責な環境ではなく、より多くの部員がお互いに興味を持ち、「あいつのミスは俺のミス」と言えるだけの覚悟を持てるような環境を作るべくこれからも精進して参ります。

2017年03月27日

「正解はない」

 多くの部員は思い悩んだとき、「過去の先輩方はどのようにして乗り越えてきたのだろう」、こう思うことが多々あるのではないでしょうか。
 私自身、新チームが始まって以来毎日のようにこのような感情に掻き立てられております。「伝統あるFIGHTERSなら、正解の書かれたマニュアルのようなものがあってもいいのに。」情けない話ですが、このように思ってしまうこともあります。しかし、どこを探しても、正解なんてものは見つからないのです。
 この言葉は、あらゆる場面で聞こえてきます。ヒットの仕方、アサイメント、4年生とは、主将とは、主務とは・・・。
 しかし、そんなものはないのです。油谷ストレングスコーチは千刈合宿において、「この合宿が正しいかどうかなんて、ライスボウルになるまでわからない。勝てば正しかったと証明できる」とおっしゃいました。現時点で正しいかどうかなんてわからない。つまり、大切なのは正解の有無ではなく、結論に至るまでの過程なのではないか、こう思うようになりました。
 何が正しいかわからない。それでも、理想を追い求めるべく考え、悩み続けたうえで正解はないと結論づけるのか。そうではなく、何も考えずに正解はないと結論づけてしまうのか。結果は同じように見えても、中身は大きく違います。
 最近、チームでは何もかも「正解はない」で片付けてしまうような風潮が流れています。果たしてそれは前者のように考え尽くした上での答えなのか、後者のように中身のない答えなのか、常に疑問を持ち続けることが大切なのではないでしょうか。
 千刈合宿、春季2次合宿が終わり、初戦が刻一刻と近づいてまいりました。今年はご存じの通り、多くのメンバーが抜け、誰が出場するのかわからない状況です。「自分たちは弱い。その上で何をするか。」正解のないこの問いに学年・選手・スタッフ全員が向き合ってまいります。

2017年02月19日

2017主務ブログスタート

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 はじめまして。2017年度FIGHTERSの主務を務めさせていただきます、三木大己(みきたいき)と申します。1年間、Fightersで起こっている様々なことを私なりに分析し、より多くの更新で皆様に伝えていけたらと思います。至らぬ点は多くありますが、どうぞよろしくお願い致します。

 はじめに、私の略歴について紹介させていただきます。

2008年 関西学院中学部に入学
 タッチフットボール部に入部。高槻中学に3年連続で敗れ引退。

2011年 関西学院高等部に入学
 3年生時、立命館宇治高校に春秋ともに敗れ、関西2位という結果に終わる。

2014年 関西学院大学経済学部に入学
 2年生途中までDLとしてプレーし、夏にTEにコンバート。以後はTEとしてプレーし、昨年はスターターとして出場させていただきました。

 そして本年度、主務を務めさせていただきます。
 本年度は昨年度の主力メンバーが多く抜け、戦力的に大きくダウンするなど様々な課題を抱えております。そのような状況であろうとも、我々は「RICE BOWLで社会人に勝って日本一になる」と決意致しました。
 圧倒的に実力が上である相手にどこで勝負するのか、それは「総合力」に尽きると思います。一人一人の絶対に負けないという闘争心、取り組み、一学生としての姿等、全てにこだわりぬいた上で生まれるもの、それが「総合力」であると考えます。私にはその重要性を訴えチームを引っ張る責任があると思い、幹部に立候補致しました。そして、昨年のことは一切抜きにして今年のチームをどうするか、多くの仲間と話し合い、様々な意見を踏まえた上で結果として「主務になる」と決意致しました。
 昨年同様、選手からの選出ということで手探りではありますが、選手として、主務として、一人間として成長し、個人的には「社会人・立命館相手に自分のBlock、Catchでチームを勝たせる」を体現致します。
 新チームは2月より始動しております。練習やトレーニング、ミーティング等様々な場面で私自身を含めた一人一人の心の弱さが露呈するなど、まだまだ未熟な面が目立ちます。各々が自分自身の弱さと謙虚に向き合いつつそれを地道に克服し、一選手として、一人間として強い集団となり、最終的には「RICE BOWLで社会人に勝って日本一になる」を達成すべく、主将・井若、仲間とともに日々精進してまいります。
 本年度も、皆様のご声援をよろしくお願い致します。

関西学院大学体育会アメリカンフットボール部
2017年度主務 三木 大己